町医者 松嶋大ブログ

岩手県盛岡市で「なないろのとびら診療所」を運営する町医者・松嶋大のブログです。

終末期医療

偶然か奇跡か、必然か。にじいろタクシーがつなぐ時空の旅。

こういうのを、世間では、たいてい偶然もしくは奇跡と呼ぶのだと思う。 去る5月13日、とある、とっても大好きな患者さんを見送った。 この方との思い出が尽きないが、一番の思い出は「にじいろタクシー」を創業するきっかけとなったこと。 4年くらい前、初…

お手紙に想いをのせて。

久々に、お手紙を書きました。 原稿用紙にすると、7,8枚。 直筆なので、なんだかんだで一時間以上かかって。 想いにまかせて、一心不乱に書きましたが、久々の長めの直筆で、最後の方はフラフラでした。情けない。。 どうでもいい話ですが、小学生の頃、…

備忘録:ヤクタタズの町医者

記憶をたどると、今回、ただ一度目のことだと思う。 ネクタイを結び直して、臨終の場に向かうこと。 「呼吸が止まったようだ」と看護師から連絡が入った。 そのときは、すでにネクタイを外していたけれど、とっさ、いや発作的にネクタイだと思った。 ネクタ…

僕の手で看取りたい。

「先生、こんど、この病院をやめて、どちらかに行かれるんですって??」 『おっと、情報が早い。そうなんです』 「先生、私を看取ってくれるって約束してくれたじゃない。私はどうすればいいの?」 『あー、そんなことを言わなくても、僕についてくればいい…

ライバル死す。

【備忘録、そして最大限の敬意とともに】 患者・医師関係も、その内容は実にさまざまだと思う。 そんな中でも、今回はとびきり特殊な関係だった。 あえて表現するならばライバルのような関係。 患者と医者の間なのにライバル? 一般的に、患者さんは何かしら…

どんな人生でしたか?

30秒はかかったと思う。 遺影を前に、弔事を語り出すまで。 遺影の中の元気なお姿に、いろいろな思いが巡り、涙が溢れて、弔事の言葉が出なかった。 先日、お亡くなりになった患者さんの葬儀にて、弔事を読むことになった。 無論、僕の場合、弔事は読むもの…

割が合うとか、合わないとか。

割に合うとか、合わないとか、そういう基準で考えることはない。 やりすぎだと言われたり、きれいごとだと言われたり、脅迫的(+強迫的)だと批判されたり、散々だ。 しかし、私の耳は案外うまくできている。 批判や非難は、私の耳には入ってこない。 とに…

終末期医療に取り組む町医者が語る新しい終活

町医者・松嶋大による、ある意味でオフィシャル、しかし中身はプライベートな勉強会を、本日開催しました。 題して、「終末期医療に取り組む町医者が語る新しい終活」です。 原則、50歳以上を対象にした終活セミナー。 あえて、新しい、と名付けました。 独…